子どもの「落書き」に隠された意外なメリット
子どもの「落書き」にお困りのお母さん・お父さんも少なくないと思います。
私も子どもが小さいときには、家の至るところに「落書き」をされ、困り果てていました。
子どもが大きくなった今は、その痕跡を微笑ましくみることができていますが、当時は「何でこんなところに描くの」と怒ってしまったことも多々あったように思います。
そんな困るイタズラの「落書き」ですが、実は子どもの脳に良いメリットを与えているってご存知ですか?
落書きが脳に与えるメリットについて
ハーバード大学の精神医学者 スリニ・ピレイ臨床准教授によると、落書きは「脳をリラックスさせ、子どもの創造力を伸ばすもの」だといいます。
脳の扁桃体の活性化が抑制されることで、前頭極が活性化し、創造力が豊かになるのだそうです。
親からすると、「落書き=イタズラ」のように捉えてしまいますが、落書きは、脳がリラックスした無意識の中で子どもの自己を呼び覚ましてくれるものなんです。
つまり、落書きをする時間は、子どもの成長に欠かせない時間ということです。
子どもの「落書き」の時間をつくるコツ
親としてできることは、イタズラにならない「落書き」のスペースや時間を作ってあげることです。
具体的には、次のような方法があります。
① ホワイトボードシートや黒板シートを購入する
自宅の空いている壁にホワイトボードシートや黒板シートを貼ることで、子どもが自由に落書きできる場所を作ることができます。
貼ったり、剥がしたりも簡単に行えるので、広いスペースに自由に落書きが楽しめます。
「ここなら書いても大丈夫」という大きなスペースを与えることによって、他の壁紙や家具などに落書きをされないようにする予防策としてもおすすめです。
② 消せるマーカーやクレヨンを購入する
『キットパス』という商品は、窓ガラスに落書きできる筆記用具で、濡れた布で拭けば簡単に消すことができます。
ホワイトボードシートや黒板シートよりも安価で済みますし、自宅の窓ガラスを利用できるので、場所にも困りません。
また『キットパス フォーバス』は、お風呂で使用できる筆記用具で、入浴しながら落書きを楽しめます。
③ らくがき絵本を購入する
『らくがき絵本』は、絵本作家の五味太郎さんが作った絵本で、さまざまなテーマで子どもが自由に落書きを楽しめる内容になっています。
「らくがきこそが絵のはじまり」というコンセプトのもと作られた絵本ですので、子どもの創造力を伸ばすのにとてもおすすめです。
まとめ|落書き好きな子どもは大成する
アメリカの大統領は、今までに40人以上いますが、その半数以上が子どもの頃「落書き好きだった」のだそうです。
落書きをしている時間のような、脳がリラックスした時間を設けることが得意な子どもは、大人になっても時間を上手く利用することができるといわれています。
例えば、世界的な大企業、Googleの本社には、社員がゲームやスポーツ、ジムを楽しめるスペースが用意されています。
これも脳をリラックスさせて、効率良く仕事ができるようにする環境作りの1つです。
つい頭ごなしに怒ってしまいたくなる「落書き」ですが、適切なスペースや筆記用具を与えれば、子どもの創造力を掻き立てる大切な時間になります。
イタズラとしてではなく、子どもの成長に重要な「落書き」、ぜひ、ご家庭でも取り入れてみてください。