発達障害について理解してもらうための3つの対処法・ポイント
この記事では、発達障害のお子さんについて周りに理解してもらうための対処方法などについてお伝えしていきます。
「どのように説明すれば周りに理解してもらえるのかわからない」「わかってもらえない相手にはどのように対応するべきなのだろうか」と悩んでいる方は少なくないと思います。
そこで本記事では、発達障害について周りに理解してもらうための方法やポイント、そして周りと接する上での大事な心構え、どうしても理解してもらえない相手への対処方法などに関して解説していきます。
発達障害の子がいる家庭で周りの理解が得られない場合の対処方法3つ
それでは発達障害のお子さんがいる家庭において、周りの理解が得られない場合における対処方法をいくつか挙げていきます。
1:資料なども交えて論理的な説明をする
「どうしてわかってくれないの!」と相手を責めても絶対に理解は得られません。そうではなく、冷静かつ論理的に説明をすることが大事です。必要に応じて資料(データ、診断書、検査結果など)も使いましょう。例えば「発達障害なんて言っても甘えているだけなんじゃないの?」と言ってくる場合は、資料を渡して以下のことを伝えます。
- 発達障害とはこのようなものです
- そして私の子どもにはこのような特徴があります
- 努力ではどうにもできない部分があります
- 本人はいたって真面目でありふざけているわけではありません
淡々と事実だけを伝えるのがポイントです。発達障害について全く知らない人も多いのです。
日頃から発達障害のお子さんと一緒に生活しているとわかりにくくなるかもしれませんが、世の中には発達障害について全く知らない人もいます(例えばあなたは、糖尿病とはどのような病気でしょうかと聞かれて正しく答えられるでしょうか)。
そのような相手に対して「発達障害なので配慮をお願いします」とだけ言っても困惑させるだけですし、「知らないこと」を責められるのは相手からすれば非常に理不尽です。
ですから特に初めて会う他人に関しては「発達障害について一切知らない」という前提で接することをおすすめします。
2:第三者に間に入ってもらって説明をお願いする
「説明したい相手」との関係性にもよりますが、思い切って第三者に入ってもらって説明をお願いするのもいいでしょう。同じような説明であっても、プロフェッショナルに言われるだけで一気に理解・納得する人もいます。ただし前触れなく第三者を呼ぶのも相手に失礼ですから、事前に「呼ぶ」と教えて承諾してもらいましょう。
3:「最低限必要なこと」だけ理解してもらう
例えばお子さんが発達障害で聴覚過敏である場合は、「大きな音が苦手なので大きめの声で喋らないようにしてもらえると助かります」とだけ説明します(必要に応じて資料なども渡す)。
この際、発達障害そのもののこと、本人の意識(音に慣れようと頑張っているなど)、詳しい対策などは伝えません。ただ単に「大きな音を出さないでください」とだけ伝える、つまり情報量が少なければすぐに納得してくれる人もいます。
発達障害でなくても100%理解し合える関係性はあり得ないので妥協する
発達障害であってもなくてもお互いのことを100%理解し合える関係は存在しませんからどこかで妥協することが大事です。立場を変えて考えれば、あなた自身も「誰かの事情」を理解していないかもしれません。
説明して最低限理解して、最低限必要な対応をしてもらえるのであれば十分です。また、一度理解してくれたように思える相手が、再び何か困ることした場合は、再度説明をすればいいだけです。
どうしても発達障害について理解してくれない相手とは距離を取る
どうしても発達障害について理解してくれない相手とは距離を取ってしまって構いません。その相手が「今後関わることが必須ではない人」であればなおさらです。世の中にはどうしても論理的な話がわからない人や、固定観念から抜け出せない人がいます。
親戚など「全く関わらない」ということが難しい相手でも、あなたからは連絡しないようにするなどできることは色々とあります。
ただ、「理解してくれない相手」に対してマイナス感情を抱くとストレスになるだけですから、「忙しくてイライラしているのかもしれない」「何か嫌な思い出があるのかもしれない」などと考えることをおすすめします(どのように考えてもいいです)。
まとめ
お子さんの発達障害について周りに理解してもらうためには、やはり論理的な説明が最も効果的です。感情的に話すとかえってわかりにくくなるため、資料なども使ってまずは淡々と事実だけを伝えましょう(そのあと必要に応じて感情の部分も伝えます)。
また、どうしても発達障害について理解してくれない相手もいます。その相手のことを深く考えても仕方がないので、「何かでイライラしているのだろう」などと捉えて、自然に距離を取ることをおすすめします。「誰とでも分かり合える」というのは幻想です。