子どもがやり抜く力を身につける6つのコツ
株式会社フロンティアコンサルティング 代表取締役
上岡 正明 (かみおか まさあき)
大学院にてMBA(情報工学博士前期課程)取得。専門分野は社会心理、小児心理。多摩大学、成蹊大学、帝塚山大学で客員講師等を歴任。子どもの脳の発育と行動心理に基づく研究セミナーは常に人気を博している。著者に『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(アスコム)、『脳科学者が教える コスパ最強! 勉強法』(ぶんか社)、などベストセラー多数。中国や台湾、韓国でも翻訳され累計85万部となっている。 Twitterフォロアー5万人、YouTubeチャンネル登録者23万人を超える教育系ユーチューバーでもある。
> 監修者の詳細はこちら『GRIT』(グリット)とは、やり抜く力のことです。
大きな挫折や高い壁にぶち当たっても、根気よく努力し続ける姿勢を指します。
人の成功の裏には、この『GRIT』があります。
才能よりもスキルよりも、このやり抜く力が成功のカギを握ります。
『GRIT』は強い・弱いと表現され、強い人ほど、自分の決めたことに根気よく努力できます。
『GRIT』の強さは遺伝的な影響もあるといわれていますが、養うこともできるものです。
今回はこの子どもの『GRIT』、やり抜く力を育てる6つのコツをご紹介します。
『GRIT』やり抜く力を身につける6つのコツ
赤ちゃんが日本語を話せないのと同じで、誰でも最初は初心者です。
やり抜く力を子どものうちから育てれば、何にでも粘り強く挑戦する気持ちが生まれます。
具体的にこの『GRIT』、やり抜く力を育てるにはどうしたら良いのでしょうか。
① 好きなことを見つける
『好きこそものの上手なれ』とよくいいますが、やっぱり、楽しいものほど努力しやすく、上達も早いです。
子どもが何かを上達させる上で、楽しいと感じることはとても重要です。
子どもが何に興味関心を持ち、努力できるのか、会話の中から好きなことを見つけましょう。
また、厳しい親や教師は子どものやる気を削いでしまうこともあるので注意してください。
② 少し高めの目標設定をする
算数のテストの点数が平均60点の子どもに、「100点を目指そうね」といってもなかなかモチベーションはあがりません。
目標設定が高すぎてしまっているからです。
これでは子どもも「無理」とすぐに諦めてしまいます。
このときのコツは、自分の手の届く範囲でちょっと高めの目標設定を行うことです。
今回の場合であれば、「平均70点を目標にする」のが理想的です。
無理のない目標設定をすることによって、子どもは果敢に挑戦できるようになります。
③ すぐに諦めない
諦めグセがついてしまっている子どもも少なくありません。
諦めることは、人の成長に歯止めをかけます。すぐに諦めさせるのではなく、粘り強く、挑戦をさせてください。
④ 親が良い手本となる
子どもは親の背中をみて育ちます。
努力に関しても同じで、両親が努力すればするほど、子どもも自然と頑張れるようになります。
先ほど、「無理のない範囲で目標設定をしてくださいね。」とお伝えしましたが、親も同じような目標設定をして、一緒に取り組むとより効果的です。
その目標に対して、親が粘り強く頑張る姿勢を見せれば、子どももそれをお手本として真似するようになります。
⑤ 『GRIT』を高める子どもの褒め方
才能やスキル、結果や成績を褒めるよりも、努力した内容やその過程を褒めてあげてください。
こうすることによって、やり抜く力を養うことができます。
⑥ 『GRIT』の強い人と一緒に過ごす
この『GRIT』、やり抜く力は伝染します。
この力が強い人たちが子どもの周りにたくさんいれば、子どもは良い影響を受け、自身も粘り強く挑戦する気持ちが生まれます。
逆にこの力が弱い人たちと子どもが過ごせば、怠け、ダラダラと努力しない人間になってしまいます。
そういった意味でも、両親が『GRIT』を鍛えることが大切です。
子どもの良いお手本として過ごせるように、親もまた、さまざまなことに努力し続けていきましょう。
まとめ|粘り強さは武器になる
粘り強さは武器になります。
何事にも果敢に挑戦し、諦めない姿勢は、勉強はもちろんのこと、部活動や習い事にも生きてくることでしょう。
そのためにも、『GRIT』、やり抜く力を子どものうちから身につけることが大切です。
親もまた、『GRIT』を養うことにメリットがあります。
子どもだけではなく、親子で一緒に粘り強さを磨いていきましょう。