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4種類の睡眠障害と3つの診断基準|発達障害支援

4種類の睡眠障害と3つの診断基準|発達障害支援
この記事の監修
上岡 正明

株式会社フロンティアコンサルティング 代表取締役

上岡 正明 (かみおか まさあき)

大学院にてMBA(情報工学博士前期課程)取得。専門分野は社会心理、小児心理。多摩大学、成蹊大学、帝塚山大学で客員講師等を歴任。子どもの脳の発育と行動心理に基づく研究セミナーは常に人気を博している。著者に『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(アスコム)、『脳科学者が教える コスパ最強! 勉強法』(ぶんか社)、などベストセラー多数。中国や台湾、韓国でも翻訳され累計85万部となっている。 Twitterフォロアー5万人、YouTubeチャンネル登録者23万人を超える教育系ユーチューバーでもある。

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この記事では、発達障害のお子さんが抱えやすい睡眠障害について解説していきます。例えば「寝不足なだけで具体的な症状は出ていない」という場合でも、今後何らかの不調や疾患が発生する可能性もあるため油断は大敵です。そこで本記事では、発達障害の子の睡眠障害の併発率が高いこと、睡眠障害の種類、睡眠障害の診断基準の目安、親子で持っておくべき「睡眠への心構え」などに関してお伝えしていきますね。

発達障害で睡眠障害を抱えている子の比率は高い

発達障害でないお子さんでも25~40%程度は睡眠障害を抱えています。そしてこれが発達障害の一種であるADHD(多動性障害)であれば25~50%、ASD(自閉症スペクトラム」であれば40~80%ほどになるとされています。

もちろん発達障害と睡眠障害は必ず併発するものではありませんが、発達障害の場合は睡眠障害を、睡眠障害であれば発達障害を一度は疑ってみる(診断を受けるなど)ことをおすすめします。

完璧な睡眠習慣を作ることは難しいので「問題なく生活できるレベル」を目指す

そして夜ふかしなどをあまりしないお子さんでもあっても、完璧な睡眠習慣を作ることは難しいです。繰り返しになりますが発達障害でなくても25~40%の子は睡眠障害であるくらいですからね。

そもそも何をもって「完璧」とするかも曖昧であり、追及しすぎればお子さんにとっても保護者の方にとっても負担になるはずです。そのためまずは「問題なく生活できるレベル」を目指すことをおすすめします。

4種類の睡眠障害|発達障害支援

睡眠障害には主に4種類あり、いくつか合わさっている場合もあります。まずは発達障害のお子さんの普段の様子を振り返り、これらに該当するか確認してみてはいかがでしょうか。

1:寝付きが悪い

健康な人であれば電気を消して眠ろうとしてから30分以内には入眠できるとされています。ただ、これが2時間以上となると入眠障害と診断される可能性が高いです。

2:環境に問題がなくても途中で何回も目が覚める

一晩で2回以上目が覚める、目が覚めたらもう一度眠ることが難しいなどの場合は、睡眠障害と診断されるかもしれません。

ただ、これには「環境に問題がない」という前提があります。特に発達障害の子については、室温(暑い・寒い)、湿度(ジメジメ感)、音、光などを気にするケースが少なくなく、「問題のない環境」にするのが意外と大変かもしれません。

3:早く目が覚めてしまう

起きたい時刻よりも2時間以上早く起きてしまう場合は、睡眠障害と診断されるかもしれません。

早く起きても「まだ寝られる」と安心して、すぐに再入眠できるのであれば問題はありません。ですが「早く起きてしまった」「どうせもう寝られない」と酷くネガティブになる場合、うつ状態(もしくはうつ気味)になっている可能性もあるため注意が必要です。

4:時間的には十分寝ていても疲れが取れない

6~8時間など時間的には十分寝ているにもかかわらず、お子さんが極端に「まだ眠い」と言ったり、ぐったりした様子を見せたりする場合は、眠りが浅いのかもしれません(熟眠障害)。

場合によっては生活に支障が出るほどの長い睡眠時間になったり、日中のパフォーマンスが落ちたりする可能性があります。

お子さん本人としても「時間を無駄にしている」「自分はおかしいのかもしれない」などと感じて、ストレスを蓄積させ、別の症状を招くケースさえあります。

睡眠障害を疑って専門家に相談するべき3つの基準|発達障害支援

続いては発達障害の子の睡眠障害を疑って専門家(発達障害専門医、睡眠系専門医など)に相談するべき基準を3つ紹介していきます。なお「睡眠環境を最低限整えることができている」という前提で解説しますので、この部分で自信がない場合も専門家に相談することをおすすめします。

1:お子さん本人から睡眠に関する訴えがある

最も重要なのはやはりお子さん本人がどう感じているかです。

たとえ親などから見て、睡眠に問題を抱えていなさそうでも、本人が「辛い」「疲れる」「何か変」と感じているのであれば、それは専門家に相談する理由となります。発達障害の子は色々と気にしすぎる場合もありますが、まずは本人の感覚を尊重するといいでしょう。

相談した結果、睡眠障害ではないと言われるかもしれませんが、睡眠に関するアドバイスはもらえるでしょうからとても有意義です。

2:保護者から見て睡眠に関する問題を抱えているか

逆にお子さんが睡眠に関して何も言わなくても、保護者の方から見て問題があるように思えるケースもあります。この場合も専門家への相談を検討してみてはいかがでしょうか。

発達障害の子は「気にしがち」な場合もあれば、反対に自分の状態に対してかなり鈍感であるケースもあります(小さいうちは特に)。お子さんが平気そうにしているからといって安心せず、様子を見守ることをおすすめします。

3:日中、以下のいずれかの不調が発生している

1と2で紹介したお子さん本人や保護者の方の気付きともつながりますが、日中に以下のいずれかの不調が発生している場合も専門家への相談をおすすめします。

  • だるそうにしている、モチベーションが低い
  • 理由のわからないパフォーマンスの低下
  • 注意力、集中力の低下
  • 記憶のない時間帯がある
  • 普段より愛想が悪くなる、コミュニケーション能力が下がる
  • 気分の上下が激しい、強い焦りがある
  • 昼間眠そうにしている
  • 心臓がドキドキするという訴え
  • 寝不足を理由とする頭痛、食欲低下、緊張など

上から4番目の「記憶のない時間帯」についてですが、これがある場合はお子さん本人が気づかないうちに眠っている可能性があります。頻発しているのであれば他の重大な疾患にかかっている恐れもあるため注意が必要です。

特に発達障害の場合「これくらい普通」と油断せず、問題があれば対応する

特に発達障害のお子さんは日々苦労を抱えていて、心身の問題も低くないペースで発生する傾向にあるため、本人も保護者の方も、睡眠障害に関して「これくらいの状態が普通」と思い込んでしまうケースがあります。

確かに慣れてくれば本当に「これくらいが普通」という感覚になってしまうかもしれませんが、今より良くなる可能性がある以上は、一度専門家に相談することをおすすめします。

参考までに、発達障害ではありませんが、「もともと不整脈でそれが普通だと思っていた」「しかし定期検診で不整脈と判明」「対応したところ、より良い心身の状態で過ごせるよう」という事例があります。「眼鏡を初めてかけて世界のクリアさに気付く」なども似た方向性の事例ですね。

まとめ

本質的には「睡眠障害かどうか」はそこまで重要ではなく、本当に大切なのは「お子さんが睡眠のことで問題を抱えているかどうか」です。特に発達障害の場合、本人が自分の問題に気付かない可能性もあるため、保護者などが注意深く見守ってあげましょう。

そしてできる範囲で対策をしたら、完璧を求めすぎず満足しておくといいと思います。そもそも「完璧な睡眠習慣」というものは存在しないに等しく、追及してもキリがないためです。

この記事を書いた人
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運営事務局 / ライター

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