質の良い睡眠を叶える5つのポイント
株式会社フロンティアコンサルティング 代表取締役
上岡 正明 (かみおか まさあき)
大学院にてMBA(情報工学博士前期課程)取得。専門分野は社会心理、小児心理。多摩大学、成蹊大学、帝塚山大学で客員講師等を歴任。子どもの脳の発育と行動心理に基づく研究セミナーは常に人気を博している。著者に『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(アスコム)、『脳科学者が教える コスパ最強! 勉強法』(ぶんか社)、などベストセラー多数。中国や台湾、韓国でも翻訳され累計85万部となっている。 Twitterフォロアー5万人、YouTubeチャンネル登録者23万人を超える教育系ユーチューバーでもある。
> 監修者の詳細はこちら睡眠は、私たち人間にとって大切なものです。
睡眠中は、心身ともに癒され、心も身体も軽くなります。
たっぷり寝た次の日は、頭が軽くなったようなスッキリ感があるのは、この癒し効果を得られているからです。
子どもにとっての睡眠は、癒し効果のほか、成長にも大きく関わるので、大人以上に大切と言えるでしょう。
しかし、日本の子どもは睡眠時間が不足していて、尚且つ良質な睡眠が得られていないといわれています。
今回は、子どもの理想的な睡眠時間、そして、身体の成長を促したり、脳の活性化、情緒を安定させるために必要な『良質な睡眠』についてご紹介していきます。
子どもの理想的な睡眠時間はどのくらい?
冒頭でもご紹介した通り、日本の子どもは睡眠時間が不足していると言います。
まずは、子どもにはどのくらいの睡眠が必要なのか、年齢別にご紹介していきます。
- 3~5歳 10~13時間
- 6~13歳 9~11時間
小学校を卒業するくらいまでは、平均10時間くらいの睡眠が必要になります。
あくまでも「理想」ですが、あなたのお子さんはどうでしょうか?
毎日、このくらいの睡眠がとれているでしょうか?
日本の子どもは、世界的に見ても睡眠時間が短いといわれています。
主な原因は、就寝時間が遅れていることです。
共働きで忙しく、夕食や入浴の時間が遅くなってしまう家庭が増えていること、習い事などの用事で帰宅時間が遅れていることなどが理由として挙げられます。
なるべくたっぷり睡眠時間をとれるよう、ご家庭でもサポートしてあげてください。
質の良い睡眠を子どもにとらせる5つのポイント
睡眠時間そのものも大切ですが、質の良い睡眠をとることも非常に大切です。
ここからは、良質な睡眠をとるための5つのポイントをご紹介していきます。
① 就寝時間の3時間前までに夕食を済ませる
食事をしてから消化活動が終わるまでの時間は、約3時間といわれています。
つまり、就寝時間の3時間前までには夕食を食べ終えていないと、寝ている間も胃腸が活動し、しっかり休息することができなくなります。
就寝時間から逆算して、なるべく早めの夕食をとることをおすすめします。
② 入浴のタイミングは就寝前90分がおすすめ
人は眠くなるときに、身体の中の『深部体温』が下がり、入眠します。
お風呂で温まった身体の温度が下がるのは、約90分後なので、入浴のタイミングは就寝前90分が理想的です。
③ 就寝前は電子機器を見ない
就寝前にブルーライトに晒されると、質の良い睡眠をもたらすメラトニンというホルモンの分泌が減少してしまいます。
テレビ、スマートフォン、タブレット、パソコンといった電子機器を使用するのは、就寝の1時間前までにしましょう。
④ 朝にしっかり朝日を浴びる
メラトニンは、別名「睡眠ホルモン」とも呼ばれています。
このメラトニンは朝日を浴びることによって分泌が減少し、暗がりにいることで分泌が促されます。
朝起きたらまずは朝の眩しい光を浴びることによって、眠気を覚ましましょう。
⑤ 寝溜めは禁物
子どもの夜更かし、朝寝坊は、完全に悪習慣です。
極端にいうと、「時差ボケ」のような状態になり、脳も上手く働きません。
子どもには、土曜の夜も、日曜の朝も、平日と変わらず、規則正しく生活させることが大切です。
また、平日と休日として生活リズムを変える悪習慣がつくと、気持ちが不安定になるなど、精神面にも悪影響が生まれるといわれています。
まとめ 良質で十分な睡眠を確保するために
子どもにより良い睡眠をとらせるには、親のサポートも欠かせません。
質の良い睡眠は、身体の成長、脳の活性化、情緒の安定化にとても大切です。
ぜひ、今回の記事を参考に、子どもの「睡眠」について見直してみてください。