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発達障害のお子さんと接するときの傾聴のコツ6つ

発達障害のお子さんと接するときの傾聴のコツ6つ
この記事の監修
上岡 正明

株式会社フロンティアコンサルティング 代表取締役

上岡 正明 (かみおか まさあき)

大学院にてMBA(情報工学博士前期課程)取得。専門分野は社会心理、小児心理。多摩大学、成蹊大学、帝塚山大学で客員講師等を歴任。子どもの脳の発育と行動心理に基づく研究セミナーは常に人気を博している。著者に『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(アスコム)、『脳科学者が教える コスパ最強! 勉強法』(ぶんか社)、などベストセラー多数。中国や台湾、韓国でも翻訳され累計85万部となっている。 Twitterフォロアー5万人、YouTubeチャンネル登録者23万人を超える教育系ユーチューバーでもある。

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この記事では発達障害のお子さんと接する際の「傾聴」のコツについて解説します。

発達障害のお子さんの中には、「自分のことを理解してもらえない」という不安などが原因で会話中に一方的に喋り続ける傾向にある人もいます。

その場合、親はまず「否定せずに話を聞いてあげること」、つまり傾聴をすることが大事です。

そこで本記事では傾聴が大事である理由や、傾聴のポイントについてお伝えしますのでぜひ参考にしてください。

発達障害のお子さんとのコミュニケーションで傾聴が大事な理由は?

「否定せずにとにかく話を聞く」ということを徹底すれば、お子さんは「自分の話を聞いてくれる」「この人(親など)は自分の話を否定しない」と安心することができます。

すると「喋り続けなくても理解してもらえる」と思えるようになるため、一方的に話し続けたり、喋っている最中にかんしゃくを起こしたりしにくくなります。

では、その傾聴はどのように行えばいいのでしょうか。解説していきます。

発達障害のお子さんの話を傾聴するときのポイント6つ

傾聴のためのポイントを6つ挙げていきます。

ちなみに傾聴に関する研究も近年進んでおり、「適切な傾聴のやり方」や「傾聴に期待できる効果」などについて様々な見解が出ています。

ただ、ここではあくまで「発達障害のお子さんと話をするときの傾聴」に絞ってお伝えしていきます。

1:ネガティブな感情や話も否定しない

お子さんの話を聞いていると「もう学校なんて絶対に行きたくない!」「○○君なんて大嫌い!」などのネガティブな話題や感情が出てくることも多いです。

そのとき、「そんなことを考えちゃダメだよ」「そんなことを言っちゃダメだよ」などと否定せず、まずは「そうかそれくらい嫌なんだね(大変なんだね、辛いんだね、嫌いなんだね)」などと共感します。

つまり「感情」は肯定するのです。

嫌なものもある方が人間として健全ですし、それを素直に言えることが大切です。

2:気持ちに共感する

お子さんが楽しそうであれば、「お母さんも楽しい気持ちになるよ」「良かったねえ」、

辛そうであれば「それは辛いよねえ」「怒りたくなる気持ち、わかるよ」などと気持ちに共感します。

できるだけ一緒に笑い、泣き、怒りましょう。

3:話を遮らない

どれほど長い話であっても、どれほどネガティブなことを言っても、途中で遮らずに話し終えるまで待ちます。

そのあと言いたいことがあれば言います。

「そうかあ。でもお母さんはこう思うよ」「お母さんなら、○○君にこう言うかなあ」などです。

このとき重要なのは、「それは間違っている。お母さんだったらこうするよ」などと否定しないことです。「お母さんだったらこうするよ」だけで十分といえます。

ただ、例えば「死ね」など親として絶対に言わせたくない言葉もあるかと思います。

それについては「そんなことを言ってはいけないよ。なぜなら~」と否定しましょう。

このときもあくまで冷静に諭します。

過激な言葉に対して「何を言っているの!」などと激昂してしまえば、お子さんとしては「何か理由はわからないけれど怒鳴られた」という印象しか残らないかもしれません。

4:言われたことを繰り返す

特に親が理解できない話のときにおすすめの方法であり、大人同士のコミュニケーションスキルとしてもよく知られています。

例えば「さっき観てたアニメでね。○○が××を倒したんだよ~」などと言われたら、「そうなんだ~。○○が××を倒したんだね!」とそのまま返します。

「子どもの言葉に向き合っていない気がする」と感じるかもしれませんが、きちんとオウム返しされれば、された側は「話を聞いてもらえている」と思うものなので気にする必要はありません。

ただしオウム返しが連続すると不自然ですから、例えば

「○○が××を倒したんだよ~」

「○○が××を倒したんだだね」

「かっこよかった~」

「へ~。どんなところがかっこよかったの~?」

「○○っていう剣を使って、バーンって倒した!」

「剣を使ったんだ。必殺技なの?」

などと話を展開していきましょう。

知らない話題であっても、オウム返しと質問を交えていけばつなげていくことができます。

5:明るいスキンシップ※スキンシップが苦手な発達障害のお子さんも多い

  • 背中をさする
  • 頭をなでる
  • 手をつなぐ
  • 隣に座って寄りかからせる

など会話中に明るいスキンシップをするのも有効です(ただし特に発達障害のお子さんの中にはスキンシップが苦手な人も少なくないため様子を見ながら行いましょう)。

6:笑顔で相槌を打つ

「そうなんだ~」

「なるほど」

「それでそれで?」

など笑顔で相槌を打ちながら会話しましょう。

そうすることでお子さんは「聞いてもらえている」という実感を得ることができます。

同じ理由で、ときどき視線を合わせて笑ったり、身を乗り出したりすることも有効です。

まとめ

ここまで発達障害のお子さんとコミュニケーションを取るときの傾聴のポイントを6つ紹介しました。

「話を否定せず、受け止め、聞いているよと反応を返す」というのが、傾聴の基本といえます。

ただ、親としても時にはイライラして怒ってしまったり、話を切り上げたりすることもあるでしょう。

そういったことがあってもご自身を責める必要はありません。

親も人間ですから、できる範囲で取り組んでいけば十分です。

この記事を書いた人
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運営事務局 / ライター

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