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発達障害のお子さんの粗大運動能力を 高める方法5選

発達障害のお子さんの粗大運動能力を 高める方法5選
この記事の監修
上岡 正明

株式会社フロンティアコンサルティング 代表取締役

上岡 正明 (かみおか まさあき)

大学院にてMBA(情報工学博士前期課程)取得。専門分野は社会心理、小児心理。多摩大学、成蹊大学、帝塚山大学で客員講師等を歴任。子どもの脳の発育と行動心理に基づく研究セミナーは常に人気を博している。著者に『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(アスコム)、『脳科学者が教える コスパ最強! 勉強法』(ぶんか社)、などベストセラー多数。中国や台湾、韓国でも翻訳され累計85万部となっている。 Twitterフォロアー5万人、YouTubeチャンネル登録者23万人を超える教育系ユーチューバーでもある。

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この記事では発達障害のお子さんが粗大運動能力を高める方法などについて解説していきます。

「粗大運動能力という言葉が初耳」という方もいれば、「具体的にどうすれば粗大運動能力がアップするのか分からない」という方もいると思います。

そこで本記事では粗大運動能力の概要と、粗大運動能力を上げる方法などに関して解説していきますのでぜひ参考にしてください。

発達障害のお子さんが苦手とする場合も多い「粗大運動」とは?

「粗大運動」とは生活のために欠かせない、立つ、座る、身体を起こす、歩く、走るなどの動作のこと。「日々の生活に必要な土台の動き」と言い換えることができます。なお、持つ・つまむなどの手指の動作や、飲食のために必要な機能などのことは「微細運動」と言います。

発達障害のお子さんの中には感覚統合」がうまくいっていない子が少なくありません。感覚統合とは「五感、手足の状態、筋肉の収縮、関節の動き、身体の動き・傾き・速度などの感覚を整理したり分類したりする能力のこと」です。

身体を動かしたい場合には様々な感覚を統合して動かすことになりますが、感覚統合がうまくいっていないとチグハグになり、思うように動かせなかったり、効率の悪い動きをしたりする可能性があります。

発達障害のお子さんの粗大運動能力を鍛えるための方法5選

続いて発達障害のお子さんの粗大運動能力のトレーニングをするための方法をいくつか挙げていきます。

この種類の訓練に限りませんが、単なるトレーニングでは楽しくないためやる気が出にくいですし、やり始めても続きません。ですからお子さんが遊び感覚で取り組めるトレーニングを導入することをおすすめします。

1:親の身体を登らせる(木登りの応用)

木登りは全身をフル活用できて体幹も鍛えることが可能ですし、「自分の身体がどう動いているのか」「身体をこの位置に移動させるにはどう動けばいいか」などのボディイメージを掴む訓練にもなりますからおすすめです。

ただ、近所に手頃な木がない、お子さんが怖がるなどの理由で木登りができない場合も少なくないと思います。そういったケースでは親の身体を登らせることをおすすめします。

例えば座った状態で背中をよじ登らせる、肩を掴ませる、親が腕を伸ばしてぶら下がらせるなどです。高い高いをしたり、ダイナミックに回転させたりするのも良いでしょう(回転によって三半規管を鍛えることもできます)。安全さえ確保できていれば何でも構いません。

2:トランポリン

室内でも遊ぶことができるタイプのごく小さいトランポリンがおすすめです。これによってジャンプの練習をすれば粗大運動能力を鍛えることができます。

ただ、最初のうちは加減がわからないかもしれませんし、「元居たところに着地する」ということが難しい可能性もありますから、必要に応じてトランポリンの周囲にクッションを置くなどして安全を確保しましょう

3:プール

水中で歩く、走る、ジャンプするなどの全身運動は粗大運動能力を高めるトレーニングとしてとてもバランスがいいです。泳ぐことはできなくても構いませんから、ひたすら遊ぶつもりでお子さんと楽しんでみてはいかがでしょうか。

ただ、学校でも水泳の授業はあるはずですから、お子さんの年齢や希望によっては泳ぐ練習をさせるのもいいでしょう

4:公園の滑り台

こちらは安定した姿勢をキープする練習になります(意外と筋力を使います)。また、お子さんが滑り台を気に入れば、滑り台の階段まで移動する、階段を登るなどの運動を繰り返すことにもなりますから効率がいいです。

そして他の子どもがいない場合に限りますが、滑り台を反対に登らせるなど、普通とは違う遊び方をさせてみるのもおすすめです。ただしお子さんに興味があるケースにのみさせるべきですし、公園のルールに従うことも大事です。

5:ブランコ

バランスを取ってブランコに座る、ブランコを揺らす、ブランコの揺れを大きくしていく、脚を使って止まるなど、ブランコ遊びを通して様々なトレーニングをすることができます。

ただ、ブランコの構造によっては極端に大きく揺れるケースもありますので親がきちんと見守ることをおすすめします。

大きく揺れてくると危険を感じてそれ以上揺れが大きくならないようにするものです。しかし特に発達障害のお子さんの場合は、そういった感情があまり出なかったり、混乱したりして揺れを止めることができない恐れもあるので気を付けてください。

まとめ

発達障害のお子さんの粗大運動能力を鍛える方法などについてお伝えしました。親からすると「なぜこんな単純な動作ができないのだろう」と疑問に感じるような動きでも、練習をしないとなかなかうまくならない可能性もあります。

今回紹介した方法以外でも「楽しみながら全身を動かせる方法」であればどれもおすすめですので、お子さんのトレーニングのためにぜひ色々と導入してみてください。

この記事を書いた人
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運営事務局 / ライター

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