発達障害の子のお昼寝について保育園と相談する3ステップ
この記事では、発達障害のお子さんのお昼寝について保育園と相談するためのステップなどに関してお伝えしていきます。「お昼寝のせいで夜の寝付きが悪くなっている気がする」「本当にお昼寝をしないといけないの?」と悩んでいる保護者の方は少なくないと思います。そこで本記事では、発達障害のお子さんのお昼寝事情、保育園側とお昼寝について相談するステップ、相談を終えてから気を付けるべきことなどに関して解説していきますね。
保育園でのお昼寝が嫌いな発達障害のお子さんは少なくありません
保育園でのお昼寝を苦手としている発達障害のお子さんは少なくありません。その主な理由は以下の通りです。
- そもそも家できちんと寝ているので眠くない
- 本当は遊びたいのに眠ることを要求される
- 眠れないのにじっとしているのは辛い
- 眠れないままじっとしていると外気温などが辛い
発達障害でなくてもお昼寝が嫌いな子は多いですが、特に発達障害の場合はじっとしていることが非常に苦手で、多大なストレスを感じる可能性があります。そして保育士さんなどに「眠くない……」と相談しても、「眠らなくてもいいから、静かに目を閉じていてね」と言われることが、多動傾向のあるお子さんにとっては耐え難い苦痛になる場合があります。
保育園でのお昼寝を理由に「行き渋り」を見せる子さえいます
大人の感覚では「それでも我慢して目を閉じていればいいだけだから……」と思えるかもしれませんが、中には保育園でのお昼寝を理由に「行き渋り」を見せる子さえいます。「もう保育園に行きたくない!」と泣いて訴えてくるなどですね。
しかもこれは発達障害の子に限った話ではありません。保育園児に対して一律にお昼寝を課すべきかどうかについては、近年盛んに議論が行われています。
「行き渋り」がなくても生活リズムが崩れる可能性アリ!対処しましょう
また、保育園への行き渋りがなくても、お昼寝の影響で生活リズムが崩れる可能性はあります。
保育園によっては2時間程度お昼寝させるところさえあるため、「夜眠れなくなって通常の睡眠時間が不足」→「お昼寝でカバー」という夜の睡眠不足をお昼寝で補い、その結果また夜に眠れなくなるという、悪循環に陥ってしまうケースも見受けられます。
そのため特に目に見えてお子さんに影響が出ている場合は保護者の方が対応する必要があります。また、現状で問題が起きていなくても、そのままお昼寝をする生活を続けていいのかどうかを一度じっくり考えてみることをおすすめします。
保育園でのお昼寝のさせ方は様々です|発達障害支援
一律でルールが決まっているわけではなく、保育園によってお昼寝のさせ方は様々です。主に以下のような対応に分かれているようです。
- 全体でお昼寝なし
- 希望者だけお昼寝する
- 全員お昼寝する
- 眠くなければ横になるだけでOK
- 途中で起きたら別室で遊ぶ
「眠くなければ横になるだけでOK」の保育園でも、先生が身体をポンポンするなどして寝かしつけようとする場合もあります。
保育園側にも事情がある場合が多い
保護者の方としては「希望者だけお昼寝をして、他の子は自由に遊べる」というのが理想だと思います。ただ、保育園側にも「人手不足で個別対応しにくい」などの理由があって、全員お昼寝させている可能性があります。
下で「保育園とお昼寝の相談をする方法」などについて解説していきますが、こういった事情も考慮した上で話しましょう。その方が理解も得やすいです。
保育園側にお昼寝の相談をする3ステップ|発達障害支援
それでは保育園側に対して、発達障害のお子さんのお昼寝に関する相談をする手順などを紹介していきます。特に一般的な保育園の場合は発達障害への理解も薄い可能性があるため、入園前に伝えているとは思いますが、改めてお子さんの特徴などに関して説明しましょう。
1:お子さんの家での睡眠習慣を改めて振り返る
まずはお子さんの家での睡眠習慣を改めて振り返ってみましょう。睡眠不足、入眠が異常に遅い、中途覚醒が多いなどのことがなければ、基本的に問題はないといえます(ただし睡眠と直接関係のない問題は抱えている可能性があるため後述します)。
逆にこれらのトラブルが起きているのであれば、保育園でのお昼寝をやめた方がいいかもしれません。
2:お子さん本人と保育士さんに話を聞く
お子さん本人と保育士さんなどに話を聞きましょう。それぞれ以下の内容を聞いて、お昼寝に関して問題を抱えていると判断した場合は、保育士さんなどに相談します。
お子さん
お昼寝が辛くないかどうかを聞きますが、発達障害のお子さんは抽象的なことを理解しにくい傾向にあるため「お昼寝のときちゃんと眠くなるの?」「眠くなくても無理に眠ろうとしてない?」など具体的に聞きましょう。
また、睡眠自体にはあまり問題がないとしても、「お昼寝の時間、じっとしているのは辛くない?」「お昼寝するとき怖くない?」など、精神面・環境面についても聞くといいでしょう。
保育士さん
保育士さんには主に以下のことを聞きます。
- 「眠くない」とたびたび言いませんか?
- なかなか眠らないときに大人しくしていますか?
- お昼寝が始まるときにすごく嫌そうな顔をしていませんか?
- その他、お気づきのことがあればお教えください(または伺わせてください)
先ほどもお伝えした通り、特に一般の保育園の場合は発達障害への理解が薄く、子ども本人にとっては大きな問題でも、「少し我慢してもらってはいますが……」くらいの理解である可能性があります。気になった部分については可能な限り詳しく聞くなどして、お子さんの様子を探りましょう。
3:必要であれば保育士さんに対してお昼寝について相談・お願いする
お子さんと保育士さんに話を聞いて、必要と感じたら保育士さんに対してお昼寝について相談しましょう。伝えるべき内容は「お子さんの様子」と「要望」です。例えば以下の通りです。
お子さんの様子
例えば「夜の寝付きが悪いです」「途中で目が覚めることが多いです」などの睡眠のこと、それから「子どもがお昼寝を嫌だと言っていまして……」「保育園に行きたくないと言うこともあります」などの精神面のことを伝えましょう。
繰り返しになりますが保育園側にも事情があるということを考慮しつつ、事実を冷静に伝えましょう。
要望
例えば以下のような要望を伝えます。
- うちの子はお昼寝をなしにしてほしい
- 途中で目が覚めたら再び寝かさないでほしい
- 他の子よりも短い睡眠時間で起こしてほしい
- 日によってお昼寝をするかどうか選ばせてほしい
もちろん要望がそのまま通るとは限りませんので、保育士さんなどと相談しつつ調整することになります。ただ、発達障害に対する理解の薄さのせいで保育園側が妥協しない場合は、改めて発達障害の特徴や「お昼寝に関する自由度」の必要性について説明しましょう。
お子さんの成長や変化に合わせて調整していきます
保育士さんとの相談でお昼寝の方向性が決まったとしても、それ以降もお子さんの成長・変化に合わせて調整していきましょう。
基本的には成長するにつれてお昼寝の時間は短くなる傾向にありますが、すべての子がそうなるわけではないため気を付けてくださいね。例えば、身体を動かすことの楽しさを知ったことで運動量が増え、それによってお昼寝の時間が長くなるケースもあります。
まとめ
発達障害のお子さんにとっての保育園でのお昼寝は、大人が想像している以上の心身の負担となり、もはや「苦痛」と言えるレベルになる可能性さえあります。「それでも睡眠時間は長い方がいい」「少し我慢すればいいだけ」などの固定観念を捨ててサポートしましょう。
とはいえ保育園側にも事情があってお昼寝の時間を設けているかもしれませんから、「日によってお昼寝するかどうか選びたい」という要望は通らなくてもおかしくありません。妥協しながら調整していきましょう。