いじめを原因とする不登校への基本対応の4つのポイント|復帰するには?
この記事ではお子さんの不登校で悩んでいる保護者の方々に向けて、いじめを原因とする不登校への基本対応のポイントに関して解説していきます。特に、お子さんがいじめによって学校に行けていないものの対応方法がわからない方、そして学校や教員に対してどのように接するべきか悩んでいるという方におすすめの内容となっています。
本記事ではいじめによる不登校への基本対応のポイント、そして学校復帰のためにするべきことについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
いじめを原因とする不登校の場合の基本対応のポイント4つ
それではいじめを原因とする不登校の場合の基本対応のポイントをいくつか挙げていきます。なお以下で紹介するポイントはこのままでは不登校になりそうな段階、そうでなくてもいじめを受けている場合にも当てはまることですのでぜひ参考にしてください。
ポイント1:大前提として学校に解決を求める。泣き寝入りする必要はない
大前提として学校や教員にはいじめを解決する責任がありますし、文部科学省としてもいじめを原因とする不登校は重大事項として取り上げるべきと定めています。
そのためまずは学校への対応を求めましょう。ここですぐに諦める、もしくは弱気になって保護者が何もせずにいると状況がさらに悪化する可能性が高いです。具体的には学校側や加害者の中で、何事もなかったような扱いになっていく可能性もあります。
決して些細な問題ではないので多忙な教員にも強気に対応して構いません
学校の教員は多忙な傾向にあるので、トラブルの種類や規模によってはあまり頼らずに保護者とお子さん本人での解決を目指した方が結果的に高効率・低ストレスになるケースもあるのが現実です。
ただ、いじめはそのレベルの問題ではないので、教員がどのような状況であれ、必ず相談して対応を求めましょう。
また、場合によってはそもそもこれが本当にいじめなのかと判断に困ることもありそうですが、少なくともお子さん自身がいじめと感じている、いじめという言葉を出さずともその兆候があるならば学校や教員に相談するべきです。
ポイント2:暴力がある場合は警察にも相談する
暴力がある場合は警察にも相談しましょう。先に担任の先生と話すのもいいですが、解決に向かえない、学校としての保身を理由に警察の介入を嫌がる可能性があるので、諸々をスキップして最初から警察に連絡しても構いません。
ちなみに暴力以外でも、いじめによる心身の負担が大きい、身の危険を感じるケースでは警察を頼ることを検討するべきです。そもそもいじめの種類や程度の問題ではなく、警察を介入させる選択肢は常に持っておくくらいでちょうどいいといえます。
「いじめ」という言葉に騙されない。犯罪行為と捉えて対応しましょう
学校の現場ではどれほど厳しい攻撃があってもなぜか「いじめ」という言葉で丸め込まれ、加害者に謝罪させる程度で収束したり、収束したように見えて陰で攻撃が続いたり再開されたりすることが少なくありません。
しかしその状況こそが異常ですので、いじめという言葉に騙されず、また周囲による大きな問題にしたくないという意思に流されず、ためらわずに警察に相談することをおすすめします。
警察が介入しても必ずいじめが解決するとは限りませんし、そもそも介入できないケースもありますが、それでも相談そのものを避ける理由はありません。
ポイント3:手を尽くしても解決しない場合は転校も検討する
学校や警察に相談しても解決しない場合は転校も検討しましょう。本来はいじめをする人や解決をしない学校が悪いのですが、お子さんを守るためにはそれしかないケースもあります。また、いじめ自体はなくなっても、いじめがあった場所に行きたくない、加害者に会いたくない理由で登校できなくなることもあるでしょう。
転校せずに不登校を継続する選択肢もありますが、学校生活で得られるはずの経験をすべて失うことになるので転校する方が前進しているといえます。
ポイント4:お子さんの命を最優先し、保護者は常に味方でいる
保護者側の心構えですが、まずお子さんの命を最優先にしましょう。世間体、学校や先生との距離感、親戚からの目などを気にしている場合ではありません。いじめによってお子さんが命を落とすことは本当にあり得ます。
また、お子さんがどのような悲痛な言動を取っても、保護者は、私たちは絶対にあなたの味方である、何があっても必ず助けるという態度で居続ける、もしくは実際にそういった言葉を積極的にかけてあげましょう。
お子さんの言動の内容によっては内心で否定したくなる場合もあるでしょうが、いじめの被害を受けている状況ですので、とにかく無条件で受け入れて味方でいるべきです。
否定するべき言葉もある
ただし例えば「自分なんかいない方がいい」という言葉は当然否定してください。機械的にすべての言葉を受け入れて認めるだけではいけません。
また、加害者や助けてくれない学校や教員に対する暴言も基本的には見逃して構いませんが、度が過ぎる場合は「気持ちはわかるけれど、その言い方ではあなたも同類になってしまうよ」と伝えつつ、やんわりと諫めてあげましょう。
ここでのポイントは、「気持ちはわかるけれど」という言葉を使って、お子さんの感情自体は否定しないことですね。
いじめによる不登校から学校に復帰するために家庭でするべき6つのこと
続いてはいじめによる不登校から学校に復帰するために家庭でするべきことをいくつか挙げていきます。
最終手段として転校も視野には入れておくものの、基本的には元々の学校に復帰したいものですよね。転校自体やその後の負担が大きくなりますし、お子さんからすればいじめに屈して転校したという気持ちにはなってしまうはずです。
1:小さなことでも褒める、良い声がけをする
いじめが継続する中でお子さんの自己肯定感が下がり、根拠なく自分はダメだと強く思い込む状態に陥っている可能性があります。そのため家庭では小さなことでも積極的に褒めて、自己肯定感を回復させてあげましょう。
例えば、早起きで偉い、掃除をしてくれてありがとう、勉強に集中できてすごい、箸の持ち方が綺麗、エアコンのスイッチを入れてくれて気が利くね、など細かなことでも。言う側の保護者も気恥ずかしいかもしれませんが、お子さんのためです。
また、いじめのことに限らず何か相談してくれたら「話してくれてありがとう」と肯定する。辛かったね、よく頑張った、よく我慢したなど、頑張りを肯定する・感情や痛みに共感を示す。「絶対にあなたの味方だよ」と安心させるプラスの声がけをどんどんするのも重要です。
NGな声がけもある
NGな声がけもあるので気を付けてください。例えば以下の通り。
- 言い返せば良かったのに:子どもを責めない。無理解でしかない
- 気にしないで:痛みを軽く見ない
- すぐに学校に文句を言うから:本人の同意なく動くと不安にさせやすい
一番下ですが、親が極端に学校や教員に対して怒ると、子どもにストレスを与える可能性があります。静かな態度で「私も怒っているよ」と示すくらいならいいですが、あくまで冷静でいましょう。
2:お子さんとの関係を見直して安定させていく
極端に過保護になり、お子さんの身の回りのことをなんでもする、言うことを全部聞いていると、子どもが主体的に動けなくなって問題が解決しても学校に行けなくなる可能性があります。かといって無関心になるもの当然好ましくないので、お子さんが何か話してくれるときには真剣に聞きましょう。また、おはようやおやすみの挨拶、一緒に食事をしながらの雑談、テレビを観ながらのお喋りするなど、自然なコミュニケーションも重ねたいところですね。
保護者との関係性が安定するほど、お子さんから信頼され、本人は何があっても自分は進むことができると自信を持てるようになるものです。
3:お子さんと一緒に1日のスケジュールを組む
休んで何もしない時間が増えると、ゲーム、SNS、YouTubeに没頭して生活リズムが乱れて、学校に行くつもりになっても朝に起きられなくなりがちです。また、ふと我に返った際に、何もしていない自分自身を否定したくなるかもしれません。
そのためお子さんと一緒に1日のスケジュールを組むのがおすすめです。寝起きの時刻を固定し、遊び、勉強、家の手伝い、食事で埋めていきます。依存しないレベルなら、デジタル系の遊びを含めて構いません。
なおお子さんの年齢や性格によっては、本人だけでスケジュールを作らせても構いません。保護者として心配でも一人で組みたそうなら、意思を尊重しましょう。
4:興味がありそうなら新しい挑戦をさせるのもおすすめ
お子さんに何か関心事があれば、新しい挑戦をさせるのもいいでしょう。習い事で外に出るものでもいいですし、家の中で絵を描く、歴史用語を覚える、本人が熱心に取り組めるものならなんでも構いません。自己肯定感の向上につながりますし、成功体験も積めます。
ただ、特にチャレンジしたいことがなさそうなら無理強いは禁物。上で解説しましたが、1日のスケジュールに沿って生活するだけでも十分です。
5:こまめに学校と連絡を取る
すでに少し解説していますが、保護者がこまめに学校と連絡を取ることも大事です。これによって今までのお子さんの様子を聞くことができますし、再登校の際もスムーズに進みやすいです。
また、感情的にならずに淡々といじめの事実を伝えたり、状況を説明させたりするのが重要ですが、連絡を入れ続けることで、いじめの件をうやむやにするつもりはないと示す意味もあります。
6:外部の専門家への相談も検討する
学校だけでなく外部の専門家への相談も検討しましょう。学校の場合は諸々のしがらみで積極的に動いてくれない可能性もありますが、この方法ならきちんと対応してくれる可能性が高いです。
ただし、事態を早めに解決させて学校への復帰を促す方針の専門家を選ぶのが重要。中には、とにかくゆっくりすればいいとだけ安易に言ってくる人、むやみに転校をすすめてくる人もいるので注意が必要です。
まとめ
不登校になったどうかとは無関係にいじめは重大事項ですので、学校や教員の様子がどうあれ必ず解決に向けた対応を求めましょう。そしていじめが深刻である、学校の理解や協力が得られない場合は警察への相談も検討してください。
また、いじめによる不登校でも可能なら転校はせずに元の学校に復帰したいものですよね。そのためにも褒めることや声がけをこまめに行って自己肯定感を回復させる、お子さんと一緒に1日のスケジュールを組んで生活リズムを安定させることもおすすめします。