発達障害の子の問題行動についての重要な考え方4つ
この記事では、発達障害のお子さんの問題行動に関する考え方などについてお伝えしていきます。
「なかなか問題行動がなくならない」と悩んでいる方も多いと思いますが、良い状態に向かっていくためには少し別の発想も取り入れるべきかもしれません。そこで本記事では、発達障害の子の問題行動についての重要な考え方、実際に問題行動があったときにするべきこと・考えるべきことなどに関してお話ししていきますね。
発達障害の子の問題行動に関する4つの大事な考え方
それでは発達障害のお子さんの問題行動についての大事な考え方をいくつか紹介していきます。年齢や成長度合いにもよりますが、お子さんともできるだけ共有していただければと思います。
1:そもそも問題行動をゼロにはできない
発達障害であってもなくても、どのような問題行動でもゼロにすることは基本的にできません。それにもかかわらずゼロを目指してしまうと発達障害のお子さん本人も、親や先生などの周りの大人も疲れます。
仮にお子さんなどに「問題行動ゼロ」を求めるとなると、「求める側」も問題行動をゼロにするべきですが、それは不可能ですよね。「自分も子どももどうしても問題行動はする」とある意味気楽に構えた方が、結果的にいい指導ができると思います。
2:問題行動が減ったり弱まったりしていればOK
問題行動が減ったり弱まったりしていればいいと考えることをおすすめします。繰り返しになりますが、大事なのは問題行動を「ゼロにすること」ではなく、「ゼロに近づけていくこと(ゼロにはならない)」ですよね。
具体的に言うと「社会的に許容される範囲」や「失敗してもカバーできる範囲」などが目指すべきラインなのではないでしょうか。私たちがたびたび問題行動をしつつも生きていけるのは、多くの事柄をこの範囲におさめているからと言えるはずです。
3:「まだ社会的に許容されにくい範囲」でも問題行動が減っていればOK
例えば、食事中にウロウロしてしまうことが多いとして、「最近ウロウロすることが少しずつ減ってきた」「けれどまだお行儀が悪いと言えるレベル」だとします。この際、以下のような良くない声掛けをしてしまう人が少なくありません。
- ウロウロするんじゃありません!
- まだウロウロしていないわけじゃないんだからね、調子に乗っちゃだめ!
- もう少しウロウロしなくなるといいね
上の2つが好ましくないのはわかりやすいと思います。
3つ目は一見良さそうに思えるかもしれませんが「ウロウロが減っている」というプラスの部分に目を向けていません。ここでは「お行儀よく座れて偉いね」「ウロウロが減ってきているね!」などと褒める方が問題行動は減りやすくなります。
4:「今、どれくらいできるのか」を知っておく必要がある
問題行動が減ったり弱まったりしていればOKということは確かですが、「減ったり弱まったり」の部分を判断するためには、「今、どれくらいできているのか」を知っておく必要がありますよね。
例えば「ウロウロしすぎて食事に1時間以上かかる」なら、3分もずっと座っていられるようになれば、ひとまず大きな進歩です。しかし、一例として「仕事の都合であまりお子さんと食事を一緒に食べない配偶者(現状を知らない)」が叱ってしまってはバランスが悪くなりますよね。
もちろん、ありとあらゆることについてお子さんの「現状」を知るのは難しいですが、できるだけ広く目を向けてあげることをおすすめします。
発達障害の子の問題行動が出た際に考えるべき4つのこと
続いては発達障害のお子さんが問題行動を起こした際に考えるべきことをいくつか紹介していきます。こちらについても、できるだけお子さんと共通認識を持ってくださいね。
1:そもそも防ぐことはできなかったか
「問題行動を防ぐことはできなかったか」という視点を持つことは大事です。例えば「ファミリーレストランでウロウロして他のお客さんを嫌な気持ちにさせた」とすると、この行動の防止策としては以下のようなことが考えられます。
- 通路側の席には親が座って子どもが通路に出にくくする
- 料理が届くまで親子でしりとりをして遊ぶ
- 「家ではないからウロウロするのはもっとダメ」と教えておく
3つ目についてですが、「そもそもこの行動はしてはいけない」とお子さんが理解していない場合も意外とあるのでご注意ください。「人間の本能的な行動」以外は、基本的に親が教えたり、周囲の行動を見たりしながら学習していきます。
2:次はどうすればうまくいくか
問題行動、特に「ケアレスミス」の場合には、次はどうすればうまくいくかを考えたいところです。例えば「漫画を汚してしまった」なら、一例として以下のような対応をするといいでしょう。
- 飲んだり食べたりしながら読まないようにする
- 手を洗ってから読む
- カバーをかけて読む
こういったことをお子さんと一緒に考えていきましょう。「どうすればいいかなあ?」とお子さんに問いかけるのがおすすめです。
3:どうすればリカバリーできるか
「問題行動を起こしても大抵のことはリカバリーできる」と知っておくと、お子さんは生きやすくなります。逆に言うと「問題行動を起こしたら全部終わり」と思い込んでしまうと、お子さんが過剰に失敗を恐れたり、チャレンジ精神がなくなったりする恐れがあります。
また、「問題行動を起こしたら自分でリカバリーしよう」という精神性を持つことも、社会で生きる上で重要なことです。
4:どう謝ればいいのか
問題行動をリカバリーできたらそれで終わりというわけではなく、場合によっては誰かに謝る必要がありますよね。リカバリーできないのであれば特に深い謝罪をするべきかもしれません。
こちらについても、そもそも「何か問題を起こしたら謝罪をする」と知らない可能性があるので理解していないようであれば教えましょう。
そして、「ごめんなさいと言えるだけでOK(場合によっては親が代わりにリカバリーする)」ということから始めて、成長するにつれて最終的には「ごめんなさいと言う」→「問題行動の原因を言う」→「再発防止策を言う」などができるようになるといいですよね。
まとめ
発達障害であってもなくても、大人でも子どもでも、問題行動については「減ったり弱まったりしていればOK」「社会的に許容される範囲を目指す」「ゼロにはならない」というのがポイントと言えます。
「減ったり弱まったり」の判断をするためには、お子さんの現状を知る必要があるので、できるだけ色々な部分に目を向けてあげてくださいね。